くらべればやっぱり「ガス」!

IHクッキングヒーターは「火」を使わないから安全?

 IHクッキングヒーター(以下「IH」)は「火」を使わないから安全と思い込みがちですが、本当にそうでしょうか?調理中の事故で多い「天ぷら油火災」と「火傷」について考えてみます。


1.IHでも天ぷら油火災は起こる


 常に出火原因の上位にあがる天ぷら油火災。これは、コンロの炎が油に引火するのではなく、過熱により天ぷら油が370℃前後に達すると、油自体が自然発火してしまうことが主な原因なのです。つまり、安全装置がついていなければ、ガスコンロに限らずIHでも同様に天ぷら油火災は発生するのです。ガスコンロによる天ぷら油火災の発生件数が多いのは、ガスコンロの普及台数が圧倒的に多いためで、ガスの炎が天ぷら油火災の原因ではありません。

 

2.安全装置について

 

 天ぷら油火災を防ぐため、平成20年4月以降に製造のガスコンロには、全てのバーナーに安心センサー(Siセンサー)を搭載しています。このセンサーが鍋底の温度を常に感知し、約250℃になった時点で自動消火することで油の発火を防ぎます。

 IHクッキングヒーターにも同様のセンサーがついてはいますが、ガスコンロのセンサーが直接鍋底と接し、感度に優れているのに対し、IHのセンサーはトッププレートの下にあるため直接鍋底の温度を感知できず、実際の油温との間に差が生じてしまう可能性があります。


     ▲Siセンサーガスコンロ ・・・ 全てのバーナーに安心
       センサーがついて、安心・便利機能が満載


▲バーナー中央のセンサーが鍋底の温度を感知

3.火傷の危険性について


 調理中の火傷で多いのは直火によるものではなく、加熱した鍋やヤカンに誤って触ったり、炒め物の油がはねるというもの。これは、ガスコンロに限らずIHでも起こります。また、IHも使用後に余熱が残るため、トッププレートに触ると火傷する可能性もあるのです。つまり、火災や火傷の危険性があるにもかかわらず「IHは安全」というイメージだけが一人歩きすることが最も危険なことなのです。やはり安心なのは今まで使い慣れた道具=ガスコンロなのではないでしょうか?

 さらに、「消防白書(平成15年版)」によると、建物火災の出火原因の上位には、電気配線の発熱や漏電、電気機器のトラブル、コンセントのトラッキング現象(コンセントにホコリがたまりこれが湿気を吸うことにより出火する現象)など電気設備に関連しているものも多く、一概にガスより電気の方が安全とは言えないのです。