交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第11話 幸運を運ぶ鳥「ツバメ」

▲ヒナを見守るツバメの親鳥
  写真提供 : (財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様

 「夏鳥」の代表ともいわれる「ツバメ」。毎年3月〜4月頃、東南アジア方面から日本へと渡来します。飛行能力に大変優れ、最高時速200q以上、1日約300qも移動できる航続力を備えているともいわれています。国内では、北海道から九州まで広く分布し、民家やお店の軒下、駅や学校など、人が集まる場所に巣を作る習性があります。これは、カラスなどの天敵から巣を守るためと考えられています。繁殖期は4月〜7月で、半数以上のつがいが同じ巣を使って2回繁殖するのが特徴です。

 「ツバメ」は全長約17pで、背が青黒く腹は白色。のどと額が赤色で、昆虫類を空中で捕食します。特に、カ、ハエ、アブ、ユスリカ、ガ、シロアリなど、人間や作物に害を与える昆虫を1日に数百匹も捕食するため、昔から『益鳥』として重宝され、「ツバメが巣を作る家は縁起が良い」などと言われてきました。また、「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」との言い伝えもよく聞かれますが、これは雨が降る直前に湿度が上がるため、餌となる昆虫が湿気を帯びて高く飛べなくなり、それを捕えようとする「ツバメ」も低空を飛ぶからと推測されています。

 2回目のヒナが巣立つと、親鳥とヒナは河川敷などに集まって数千羽で集団ねぐらを形成し、秋も深まり始める10月、越冬の地である東南アジア方面へと旅立っていきます。「ツバメ」のさえずりは、「土喰って虫喰ってシブーイ!」と聞こえるそうですが、是非皆さんも耳を傾けてみてください。