交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第26話 愛情深き美鳥「タンチョウ」

▲「鶴の恩返し」など民話にもよく登場するタンチョウ
 写真提供 : (財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様

≪タンチョウの特性≫
分 類
 ツル目ツル科
全 長
 約140cm (両翼の幅:約240cm)
特 徴
 @体色は白と黒で頭頂が赤い。
 Aオスはメスより大きめだが、区別
   がつきにくい。
 B管楽器のような長い気管により
   鳴き声が大きい(いわゆる「鶴の
   一声」の所以)。
   オスは「クックッ」、メスは「クァッ
   クァッ」と鳴く。
生息地
 湿原・耕地・河川・湖沼など
採 餌
 雑食性(昆虫・魚介類・カニ・カエル
  ・ネズミ・穀物・植物など)


さえずりを聞いてみる♪ 
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  「鶴は千年、亀は万年」といわれ、鶴は亀とともに長寿の象徴とされますが、いわゆる「鶴」の正式名を「タンチョウ(丹頂)」といいます。「丹」は赤という意味で、頭頂が赤いことからこの名がつきました。実際の寿命は野生のタンチョウで30年、飼育下のもので50年程度ですが、鳥類の中では極めて長寿です。

  白と黒、赤の色彩がすばらしいタンチョウは、優雅で気品ある姿から「世界一美しい鶴」と評価され、英名も「japanese crane(日本の鶴)」というように、我が国が誇りとする野鳥です。生息地は、釧路湿原を中心とした北海道東部と北方四島、アムール川中流、沿海州南部、中国東北部に限定され、春から夏にかけて子育てをして、秋には縄張りを離れ、再び子連れで人里へ集まります。毎年2月頃からは、互いのパートナーを求めて「求愛のダンス(鶴の舞)」が活発になります。タンチョウは夫婦の絆がとても強く、つがいになると一方が死ぬまで生涯同じ相手と添い遂げ、相手が死んでもその場をなかなか離れないこともあります。

 今世紀の初め、北海道の急速な開発や乱獲によりタンチョウは絶滅したと思われていましたが、大正13年10月、釧路湿原でわずか10数羽の生存が確認されました。昭和27年には「特別天然記念物」に指定され、その後、冬期の人工給餌などの厳重な保護活動により、現在では千羽程度まで回復しました。しかし、いまだに予断を許さない状態で、絶滅危惧U類に指定されています。