交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第39話 身近なのに珍しい鳥「クロジ」

▲岩の上を跳ねながら餌を探すクロジ
 写真提供 : (財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様

≪クロジの特性≫
分 類
 スズメ目・ホオジロ科
全 長
 約17p(スズメよりやや大)
特 徴
 @全身灰黒色で、背中の肩羽に
  黒い縦斑がある。
 A地上を跳ね回りながら餌をつい
  ばむ。
 Bホオジロ科の鳥らしくハリのある
  美声の持ち主で「ピーピーピー」、
  「ホイーチョチョチョピー」と鳴く。
生息地
 平地や山地の暗い林や藪など
採 餌
 草の種子や昆虫類など

さえずりを聞いてみる♪ 
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  生息地が日本周辺の狭い地域に限定されているため、世界的には珍しい鳥とされる「クロジ(黒鵐)」。 主に北海道や本州の日本海側、国外ではカムチャッカ半島南部からサハリン、千島列島で繁殖し、冬期は関東地方から九州、南西諸島に移動します。

  クロジは多摩地区では「冬鳥」として観察することができますが、警戒心が強く、全身灰黒色で目立たないうえ、平地や山地の樹木が良く茂った暗い林や藪を好み開けた明るい場所にはあまり出てこないため、声は聞こえても簡単には姿を見せてくれません。

 繁殖期には、地上や空中でオス同士威嚇しながら縄張り争いを展開します。やがて縄張りが決まると、笹や低木の枝上に枯れ草や小枝などを使って椀形の巣を作り、子育てをします。

 一方、クロジの生息数は徐々に減少しており、地域によっては「準絶滅危惧種」に指定されるなど生存が危ぶまれています。これは、自然林の減少などによりクロジの生息環境が悪化しているためと考えられています。特にクロジは繁殖地が限られており、そこでの環境悪化が直接生息数に影響を与えてしまうのです。