交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第50話 万葉集にも詠われた鳥 「カワアイサ」

▲カギ型の嘴で魚を捕らえる(雄)
写真提供:日本野鳥の会 岩崎和男様

≪カワアイサの特性≫
分 類
 カモ目・カモ科
全 長
 雄・約68p 雌・約60p
特 徴
 @嘴の先端に歯状突起がある。
 A一夫一婦制で、番関係は
  抱卵期に解消される。
 B水面を助走してから飛び立ち、
  水面すれすれを飛ぶ。
 C「ガー、ガー、ガー」と鳴く。
生息地

 河川・湖沼・干潟など淡水域

採 餌
 潜水して魚類を捕食する
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 カモの仲間「カワアイサ」はカモ類の中でも大型の鳥で、雄は全長約68p、雌でも60pほどあります。国内では冬鳥として九州以北に渡来しますが、北海道では一年を通して見られる鳥です。「アイサ」とは漢字で「秋沙」と書きますが、秋早くに訪れることから「秋早(アキサ)」が転じて「アイサ」になったという説と、逆に生まれ故郷では秋に去るので「秋去(アキサ)」とされ、それが転じたという説があります。
 雌雄の見分けは比較的容易です。雄は、頭部が光沢のある緑黒色で後頭部が膨らんでおり、雌は、頭部が茶褐色で冠羽があります。また、アイサ類は嘴(くちばし)の先端がカギ型に曲がっているのが大きな特徴で、この突起により水中の魚をしっかりと捕えます。カワアイサは警戒心が非常に強く、近寄るのが難しいと言われていますが、郊外の公園では人間の与えるパンなどの餌を食べているものもいます。
 古くから日本人に親しまれていたこの鳥は、万葉集の一節にも登場しています。

山の際(ま)に
  渡る秋沙の行きて居む
    その川の瀬に波立つなゆめ

(山を越え渡ってきた秋沙のために、
    川よ波立たないでおくれ)

          詠み人知らず