交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第60話 響き渡る情熱の鳴き声「オオヨシキリ」

▲大きな口を開けて力強く鳴く
写真提供:日本野鳥の会 岩崎和男様

≪オオヨシキリの特性≫
分 類
 スズメ目・ウグイス科
全 長
 約18〜19p
特 徴
 @ユーラシア大陸の温帯で繁殖
  し、夏鳥として渡来する
 A背面は緑褐色、腹面は淡褐色で
  雄雌同色。
 B一夫多妻の場合がある。   
 B雄は雌より早く渡来する。   
生息地
 平地から山地のヨシ原、湖岸、
 川岸等
採 餌
 昆虫類、クモ類、草木の実等
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 オオヨシキリはウグイスの仲間で、東南アジアから渡来する夏鳥です。
 ヨシ原(葦原)を好み、ヨシを切り裂いてその中にいる昆虫等を捕食する性質が、その名の由来と言われています。
 雄は「ソングポスト」と呼ばれるお気に入りの場所を幾つか持ち、周囲に響き渡る大声で「ぎょうぎょうし」と賑やかに鳴きます。その鳴き声から「行々子」という別名がつけられ、江戸時代の俳諧師小林一茶は次のような句を残しています。
「行々子口から先に生まれたか」
 さぞかし煩い声だったのでしょうが、オオヨシキリが情熱的に鳴き続けるのには訳があります。実はこの鳥は時に一夫多妻制で繁殖することがあり、大きな鳴き声は雌の気を引くための大切なアピールなのです。雄は雌よりも十日程早く渡来し、自分の縄張りを確保します。遅れて到着する雌に認めてもらうためには負けられない戦いなのです。そして巣が完成した後も、昼夜を問わず鳴き続け、他の雄や外敵から縄張りを守らなければならないので大変です。
 時にカッコウに托卵されてしまうこともある彼らですが、懸命に巣を守る姿はいじらしいものですね。