交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第79話 ママは肉食、パパはイクメン

▲子育てをする雄      ▲色鮮やかな雌
 写真提供 : (公財)日本野鳥の会 松浦 洋二 様

≪タマシギの特性≫
分 類
 チドリ目・タマシギ科
全 長
 約24cm
特 徴
 @日本では関東以西で留鳥とし
  て生息。
 A雌の方が鮮やかな色合いの、
  一妻多夫制。
 B非繁殖期には小群で生活。
 C夜行性である。
生息地
 水田、休耕田、河川など湿地
採 餌
 昆虫、甲殻類、貝類、木の実


 
 
 恋愛に積極的な女性を最近では「肉食系」と呼んでいるようですが、野鳥の世界でもタマシギの雌は恋の狩人です。殆どの野鳥は雄の方が鮮やかな色合いか、あるいは雌雄同色なのですが、タマシギは珍しいことに雌の方が美しいのです。

 24cm程のずんぐりとした丸い身体で、雌は胸元が赤褐色、雄は地味な迷彩色です。雌雄ともに目の周りを囲むように勾玉型の白いアイリングがありますが、それも雌の方がはっきりとしています。

  繁殖期になると雌は縄張りを持ちます。嘴は鮮やかな赤色となり、雄に対して大きく翼を広げて求愛のディスプレイをします。番となって卵を産んだ後、抱卵と育児をするのはもっぱら雄の仕事。しっかり雛を守ってくれるタマシギの雄は、まさにイクメンと言えるでしょう。そして産卵後の雌はというと、もう次のお相手を探してまた番となり、産卵して種を残すのです。

 この一妻多夫の形をとる鳥類は非常に珍しく、全体の約0.4%に過ぎないようです。

 タマシギは水田や休耕田、河川など湿地に生息していますが、近年個体数が減少しているのが心配なところです。