交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第84話 ヤドリギと共生する 「ヒレンジャク」

▲冠羽と尾羽の先の赤色が特徴
写真提供:(公財)日本野鳥の会 松浦 洋二様

≪ヒレンジャクの特性≫
分 類
 スズメ目・レンジャク科
全 長
 約18p
特 徴
 @冬鳥として日本へ飛来する。
 A常に群れで行動し、キレンジャ、
  クとの混群を作ることもある。
 B年によって飛来数が変化する。
 C細い声で「チリチリ」と鳴く。
生息地

 林、平地、市街地等

採 餌
 木の実、昆虫
 
 

 ヒレンジャクは越冬の為に日本に渡ってくる冬鳥です。漢字では「緋連雀」と書き、その名の通り羽の先端が鮮やかな赤色をしています。雌雄はほぼ同色で全体的にベージュ色をしており、頭には冠羽があります。 羽の先端が黄色のキレンジャク(黄連雀)とは姿も鳴き声もとても良く似ており、両者は時に一緒に混群を作ることもあります。

 ヒレンジャクの飛来数は年によって異なり、殆どその姿が見られない年もあります。ちょっと気まぐれな渡り鳥と言えそうです。彼らは主に木の実を餌とし様々な植物の実を食べますが、特に好きなのはヤドリギの実です。ヤドリギとは他の落葉樹に寄生し養分を貰って成長する植物で、秋になると直径8ミリ程の黄色い丸い実をつけます。この実が大好物なヒレンジャクはこれを食べ、やがて糞をします。ヤドリギの実の果肉には粘り気のある成分が含まれており、消化されなかった種は白い糸を引くように数珠繋ぎのような状態で排出されます。そしてその種が落下の途中で樹木の枝や幹に付着し、そこからまた根を張って成長することが出来るというわけです。見事な共生ですね。

 春には市街地にもその姿を見せるというヒレンジャクは、もうすぐ近くまで来ているのかもしれません。