交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第86話 食べたわけではありません「サンショウクイ」

▲ヒリヒリと囀るサンショウクイ
 写真提供 : (公財)日本野鳥の会 松浦 洋二 様

≪サンショウクイの特性≫
分 類
 スズメ目・サンショウクイ科
全 長
 約20cm
特 徴
@夏鳥として渡来、本州以南で繁殖する。
A九州・沖縄地区に生息している亜種・リュウキュウサンショウクイは生息地を拡げ、愛媛や高知でも確認されている。
B絶滅危惧U類に指定。
生息地
平地から山地の広葉樹林
採 餌
昆虫、クモ


 
 漢字で書くと「山椒食」。さぞかし山椒を好んで食べている鳥なのかと思ってしまいがちですが、そうではありません。「ヒリヒリヒリ」という囀りが、まるでピリリと辛い山椒を食べたかのように聞こえるので、その声が名前の由来になったのだそうです。

 サンショウクイは夏鳥として日本に飛来し、本州以南で繁殖をしますが、個体数はあまり多くありません。環境省のレッドデータブックでは“絶滅危惧U類”に指定されている希少種です。

 全長は20pで背面は灰色、胸から腹部にかけてば白く、身体つきはスマートです。山地や丘陵の広葉樹林に生息し、高い木を好んで体を立てて止まります。地上に降りてくることはほとんど無く、餌となる昆虫やクモを樹上でホバリングしながら捕まえたり、フライングキャッチしたりします。

 巣は木の高い所の横枝の上に樹皮や枯れ枝を使って作り、その上からクモの糸を使って苔を貼り付けます。出来上がった巣は、一見すると木のこぶのように見えます。

近年は生息地である広葉樹林が減少してしまい、なかなか会えないサンショウクイですが、多摩地区では青梅や昭和記念公園での観察例があります。ヒリヒリという歌声が聞こえてきたら、探してみてください。