交流の広場

野鳥の里「春夏秋冬」

第95話 小さな体につぶらな目 「コサメビタキ」

▲小さな体で海を渡るコサメビタキ
 写真提供 : (公財)日本野鳥の会 松浦 洋二 様

≪コサメビタキの特性≫
分 類
 スズメ目・ヒタキ科
全 長
 約13cm
特 徴
@雌雄同色。上面は灰褐色で、白いアイリングがある。
A夏鳥として九州以北に渡来。
Bつがい又は単独で行動する。
Cサメビタキよりも標高の低い山地に棲む。
生息地
平地から山地の林
採 餌
昆虫類、木の実等


 
 スズメよりも小さな鳥、コサメビタキ(小鮫鶲)。くりっとしたつぶらな目が印象的なこの鳥は、全長わずか13pという華奢な体で海を渡り、日本に飛来します。夏にやってくる鳥の中では比較的早く、4月半ば頃にはその姿を見せてくれます。

 その名の通り、サメビタキよりも小さいのがコサメビタキでありますが、実際の全長は1p程しか違いは無く、姿もとても似ているので、実は見分けるのが難しいのです。注目すべきは、胸から腹部にかけての色。サメビタキには不明瞭な暗い灰色の紋がありますが、コサメビタキはその部分が白色です。また、コサメビタキが棲むのはサメビタキよりも標高の低い山地や平地ですので、両者の棲み分けは出来ているようです。

 ヒタキ科の鳥たちの採餌の特色は、なんと言っても「フライングキャッチ」です。木の枝先から飛んでいる昆虫類めがけて飛び立ち、あっという間に捕食する様子は、お見事の一言。英名のBrown Flycatcherはその採餌の様子を良く表していると言えるでしょう。

 鳴き声は比較的小さく、歯切れの良くない声でぐぜるように鳴くので、声を頼りに彼らを見つけるのはちょっと難しいかもしれません。

俳句の世界では、「コサメビタキ」は夏の季語です。小さくて愛らしい彼らに出会えたなら、良い句が浮かんで来るかもしれませんね。