~おかげさまで、地域とともに60年~

headerbutton

headerbutton

東京都福生市・羽村市・武蔵村山市・あきる野市・瑞穂町・日の出町へ都市ガスを供給


野鳥の里「春夏秋冬」

第80話 暗い林で光の歌を「サンコウチョウ」

目を見張るほど長い尾をヒラヒラと靡かせて優雅に飛ぶ、サンコウチョウ。嘴とアイリングの鮮やかなブルーも印象的なこの鳥は、鬱蒼とした暗い林の中に住んでいます。


頭部から胸にかけては黒色で、紫がかった光沢があります。腹部は白く背面は赤紫色で、成鳥雄の中央の尾羽2枚は繁殖期になると体長の3倍ほどまで長くなります。


サンコウチョウは夏鳥として本州以南に飛来して来ます。つがいで縄張りを持ち、杉や檜の樹皮を材料にしてコップ型の巣を作って繁殖し、秋になるとまた東南アジアへ帰って行きます。


餌は主に昆虫食で、空中でホバリングをし、飛んでいる蠅や蜂などをフライングキャッチで捕えます。


囀りは「フィチィフィチィ ホイホイホイ」ですが、これが「月(ツキ)日(ヒ)星(ホシ)ホイホイホイ」と聞きなされ、その3つの光を連想して「三光鳥」と呼ばれるようになったようです。昔の人はなかなかロマンチックな命名をしたものですね。


サンコウチョウは静岡県の県鳥でもあります。同県のサッカーJリーグ「ジュビロ磐田」のクラブマスコットとしても使われており、エンブレムにも月・日・星と共にそのユニークな姿が描かれています。



サンコウチョウの特性

分 類
スズメ目・カササギヒタキ科
全 長
雄・約45㎝ 雌・約18㎝
特 徴
①が長いのは雄のみ。雌の尾は短く、上面は茶褐色。
②暗い林を好む。
③縄張り意識が強い。
④南西諸島には別亜種のリュウキュウサンコウチョウが棲息。
生息地
平地から山地、河川、農耕地など
採 餌
中小型の鳥類、小型哺乳類。
サンコウチョウ

長い尾が印象的な雄
写真提供:(公財)日本野鳥の会 松浦 洋二 様